介護職における資格手当とは?金額の相場を詳しく解説

公開日:2023/12/15  最終更新日:2023/09/29

高齢化が進む日本において、介護職はこれから必要とされる職業といえます。介護職が行う作業は多岐に渡りますが、低賃金であることから人材確保が難しくなっています。そこで、政府は介護職に対し施策をおこなっています。本記事では、介護職における資格手当と金額の相場を詳しく解説します。介護職に努めている方々にとって必見の内容です。

介護職の資格手当とは?

介護職は、大まかに分けて3通りの資格手当があります。支給している企業とそうでない企業がありますが、少しでも資格があるとで働く場の幅が広がります。介護職の資格手当に関して紹介します。

介護職員初任者研修

介護を行う方が、最初に通る道として介護職員初任者研修があります。ただ、介護職員初任者研修を受けていても、実際には45.3%の企業で資格手当を支給していないことが分かっています。手当を受けている企業は23.4%にとどまり、ほとんどの支給額は1万円未満です。

企業側としては、介護している全ての人が保有する資格であるという認識から、支給しない企業もあります。

介護職員実務者研修

初任者研修より上の研修である、介護職員実務者研修では手当を支給していない企業が41.3%です。また、手当を受けている方は24.2%と初任者研修よりも少し高い傾向にあります。企業側としては給料に対しすでに上乗せしているケースが多いようです。

介護福祉士

介護するうえで、国家資格でもある介護福祉士は手当のある方が70.2%と比較的高い割合になっています。内訳は、5,000円~1万円未満が29.1%、1万円以上2万円未満が20.8%、2万円以上3万円未満が4%となっています。中には、介護福祉士を取得したことで等級も上がり、基本給が上がった方も見られました。

介護職資格手当の支給金額の相場

介護職員は、資格の取得によって給料が変化します。介護の仕事をしたいと考えている方は、給料の相場を事前に知っておいた方がよいでしょう。介護職資格手当の支給金額の相場について紹介します。

介護職員・介護福祉士の一般的な給料相場

東京都の求人情報では、介護福祉士以外の介護職員の年収は約260万円~380万円が相場となっています。また、介護福祉士の資格を取得しているのであれば、年収で約50万円~100万円ほど高く、年収が約310万円~480万円となっています。

介護福祉士の他にもある資格手当

介護士として働くには、介護福祉士の資格取得が一番給料に反映するといえます。しかし、介護福祉士以外にも取得すると給料が上がる資格があります。例えば、ケアマネジャーは平均で1万5,000円・認知ケア専門士で3,000円が一般的な資格手当です。他にも、企業によって通勤手当や残業手当などが支給されるでしょう。

介護職員処遇改善加算・特別処遇改善加算

国では、もっと介護職員を増やそうと給料に介護職員処遇改善加算・特別処遇改善加算を上乗せして支給しています。介護職員処遇改善加算は5区分から構成されており、それぞれの基準が満たされた事業所であれば介護職員の賃金改善が期待できます。

また、特別処遇改善加算はキャリアのある職員に対して、介護職員処遇改善加算に加えてさらに賃金の待遇をよくするものです。

資格を取得しても手当が支給されない場合もある

企業側としては介護の資格を取得した者に、介護手当を支給する義務はありません。このため、わざわざ資格を取得しても企業が支給していなければ、資格が無駄になる可能性もあるでしょう。なぜ、資格を取得しても手当が支給されない場合があるのか紹介します。

企業には資格に対して資格手当を支給する義務がない

企業側に資格手当を支給しなくてはいけない義務がないことは説明しましたが、介護職員処遇改善加算と特別処遇改善加算に関しても企業側に要件が満たされなければ支給はありません。もし、働いている企業で昇給を目指すのであれば、事前に資格手当があるかどうか確認しましょう。

資格手当取得を推奨する職場に転職

働いている企業に資格手当が支給されないのであれば、転職も視野に入れるとよいでしょう。介護の職場は、資格取得を推奨し積極的な企業であれば良い環境が整っている施設といえます。

スキルアップへ積極的に取り組む企業は、そこで働く人たちのモチベーションもあがります。もし、昇給が期待できない企業であれば、転職も視野に入れるとよいでしょう。

資格手当が支給される企業の相談は転職コンサルタントへ

求人を見て資格手当が支給される企業だと思い、就職したけど実際に支給されない例もあります。このようなことがないよう、求人だけで判断せず転職コンサルタントへ相談することをおすすめします。

転職コンサルタントは資格手当の求人だけではなく、経験やスキルに応じた求人を紹介してくれます。また、履歴書のチェックや面接対策をサポートしてくれます。

まとめ

本記事では、介護職における資格手当と金額の相場を詳しく解説しました。介護職は、これから高齢化が進む日本にとって、以前にも増して必要とされる職業です。現時点でもさまざまな手当が存在しますが、今後より働きやすい環境になると見込まれています。

とはいえ、いまの職場における手当に満足していない場合は、交渉するか転職を考えるかの2択に絞られます。どちらにするべきかは個人によりますが、もし悩んでしまう場合は、転職コンサルタントへの相談をおすすめします。

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